さて、今回は、NUSに通う日本人学生の生活費について話したいと思います。
シンガポールといったら、綺麗な街並みにゴージャスな夜景、どうしても、「物価が高いのでは?」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?確かに、物価が高い都市ランキングで、確かにシンガポールはパリと並んで2位にランクインしています。ニューヨークやジュネーブ、コペンハーゲンよりも上にランクインしました(Bloomberg 2021調査)。
では、実際にNUSに通う日本人学生の出費は、どのようなものなのでしょうか?もちろん人によってお金の使い方は違いますが、たまたまNiSCのメンバーの中に、2人、毎月家計簿をつけているメンバーがいたため、それぞれこの記事で特別に家計簿を公開することにしました。その結果、シンガポールでの生活費は意外とそこまで高くないということが発覚!これは、これからシンガポール留学を考えている学生には、良いニュースですね♪
ゆやの2021年9月の家計簿
説明:
私は、日本円とシンガポールドル両方で家計簿をつけています。青が、自分で入力した数字。黒が、その時の為替で自動的に計算した数字です。出費が全部ドルなのに対して、収入が日本円のことが多いため、このような形をとっています。
食費や交通費などだけを含んだ自分の生活費だけだと、毎月5万円以下ですが、たまに友人の誕生日会があったり、外食が多かったり、モールに行って大人買いをしたりした月は、必然的に出費が多くなります。この月の家計簿は、不要不急な出費を意識的に抑えた月のものです。
シンガポールでの人とのお付き合いは、特にお金がかかると思います。外食は、素敵なカフェやレストランなどに行きたかったら、そのお店の雰囲気と質の高い食事と引き換えに、代金はやはり高くはなります。シンガポールで外食する際は、Service Charge(10%)と、GST(7%)が加算され、メニューに書いてある金額にこの2割近い税金が上乗せされます。お会計の時に値段にびっくりすることも何度かありました。
Q. 収入源は?
主な収入源:JASSO学部学位型奨学金の毎月のお小遣い(約12万円)
その他の収入源:オンライン家庭教師のバイトと、インターン(当時)の収入
親からは基本的には仕送りをもらわず、奨学金のお小遣いでやりくりしています。唯一親に払って払ってもらっているのは寮費(朝夕の食事込み)で、それが年間約50万円です。他には、この家計簿には含まれていませんが、夏休み・冬休みに帰省する時の飛行機代や宿泊代、その他国内交通費は、出してもらっています。
Q.住まいは?
大学の寮です。アパートに住むのに比べると、だいぶ安くなります。食費も朝夕だけですが、含まれているので、多少なりとも食費の節約にもなります。寮に住むと、光熱費と水道料金などは、かかりません。
Q. なぜ家計簿をつけている?
私が家計簿つけているのは、大学生になったらあまり親には金銭的には頼らず、安定した収入源を確保し、自分でお金を管理したいという私の個人的な考えを実現した結果です。
自分のお金なので、もちろん無駄な出費は控えたいです。毎月、月末に家計簿をつけることで、自分のその月の出費を振り返ることができます。特に、シンガポールで銀行口座を開設して、そこで作ったデビットカードなどで買い物をすると、綺麗にカテゴリーで分けてくれて、大変助かります。お金を使うたびに家計簿をアップデートするのではなく、私は月の最後にその銀行口座の支出のまとめをレビューし、それに基づいて家計簿をつけています。人によっては、もっと細かい家計簿をつけている人もいます(下のゆっきーの家計簿のように)。
加えて、毎月の家計簿の記録は、自分の知らないうちに無駄な支払いやが行われていないかを確認する良いリマインダーともなります。見覚えのない名前の元からお金が引かれていると、気になって、その口座をネットで調べたりはしますが、大抵は自分が買い物をしたお店です。ですが稀に、サブスクサービスでお金が引かれていたが、解約をし忘れていて、そのサブスクサービスを特に使っていたわけではなかったということもあります。
先ほど、「無駄な出費は控えたい」と言いましたが、節約をしている意識はありません。収入を超えるほどの出費があったらもちろんいけないとは思いますが、いくらか貯金できたらいいなという緩い感じでやっています。
ゆっきーの2021年9月の家計簿
説明:
こんにちは!ゆっきーです。僕も実は今年の5月から一人暮らしを始めてからずっと家計簿をつけています。僕の家計簿はゆやさんのもの程見栄えは良くないですが、とりあえず自分が分かればいいかなという感じでまとめています。ちなみにGoogle Spreadsheetを使っています。単位は全てシンガポールドルです。
僕は食費などのカテゴリーごとに出費を分けると同時に、どういうもの、ことにお金を使ったかも書いています。例えばFoodというカテゴリーは外食で使ったお金をまとめていますが、mala * 2 や italian dinner など、どういうものを食べたかも書いています。
Grand Totalというのがその月の出費の合計額で、その下にはその月どういう暮らしをしていたかを軽く書いています。例えば上の画像から分かるように2021年9月はほとんど自炊して、家にあったエアフライヤーは使わず(前の月に使い倒したら電気代がとんでもないことになってました)、友達が家に遊びにきた時に料理を出し、後は服も買いました。
Q. 収入源は?
主な収入源:この当時は特にアルバイトやインターンはしていなくて、大学に入学する前の兵役時代に溜めておいたお小遣いを切り崩しながら生活していました。12月に入ってようやくインターンを始めたので、これから2022年の6月末までは月1000ドル、日本円で8万円程度の収入が入ってきます。
僕も両親からは仕送りをもらわず、自分の口座に入っているお金でやりくりしています。一人暮らしを始めてから特に旅行もしていません。唯一両親のお金で買って頂いたのは誕生日プレゼントのニンテンドースイッチのゲームだと思います。
Q.住まいは?
両親が昨年12月に購入したアパートに住んでいます(母がシンガポール人です)。自分の家でもある以上、やはり光熱費と水道代は気になってしまいます。だから使わない家電の主電源は切ったり、シャワーも冷たいのを浴びたり(兵役時代から慣れてしまいました)、節約に繋がりそうなことをちょっとずつ試しています。
僕は料理が大好きなので、料理の際に使いそうな電気、例えばIHコンロや電子レンジ、オーブンなどでかかりそうな電気代には目を瞑っています。その代わり日中は冷房を使わず扇風機で過ごしたり、我慢できる所で電気代を削っています。
Q. なぜ家計簿をつけている?
将来自立した時に向けて練習しているという風に捉えています。
僕もゆやさんと同じく、銀行のオンラインサービスで月々の出費をカテゴリーごとに分けてくれていて、それに基づいて家計簿をつけています。またレシートもあるものは全て取ってあるので、オンライン上の口座記録と照らし合わせながらつけています。こうすることで現金で払った時の出費も記録できます。
また、時々過去の家計簿を振り返って、その時の生活を思い出してみるのもなかなか楽しいものです。例えば一人暮らしを始めたばかりのころは料理もシンプルなものしかできず、購入した食材も単調でしたが、慣れてきた頃にはスパイスだったり調理道具も家計簿に現れるようになりました。後は友達と行った食事など、家計簿には楽しい思い出も残すことができます。
最後になりますが、半年間一人暮らしをしてきて感じたのは、確かにスーパーに行く時はなるべく安く食材を揃える努力をしたり、急いでいないときはタクシーなどを使わず公共交通機関を使っていますが、特に我慢しているつもりはありません。逆に我慢していると感じた瞬間その生活は持続可能じゃなくなるので、持続可能な範囲で適度に節約するというのが僕のポリシーです。
さいごに
このように、NUSに通う日本人学生は、上で紹介した二人のように家計簿をつけてなくても、基本的には節約する努力をしている人が多いような気がします。
NUSの学生は一般的に、他の海外大と同様、勉強で忙しく、バイトをしてそこでの収入を自分の生活費に当てている、という人はあまり聞きません。その代わり、多くの学生が何らかの形で国や財団などから年に一度や、月に一度、お小遣いをもらい、そのお金を必要な買い物の時に使う、という学生が多い印象です。もしくは、インターンでない限り、高収入バイトを探し(家庭教師のバイトなど)、そのお金で自分の欲しい物を買う人も多いです。もちろん、両親から仕送りをもらっている学生もいます。
シンガポールでの生活費は、どれだけ倹約的な生活を自分が送れるかによって、相当変わります。家賃以外で生活費を影響する主な要因は、外食だと思います。家賃は寮の場合、寮費は学生にとってかなり良心的な価格設定になっているので、アパートを借りるよりだいぶ安いので、そこまで心配する必要はないかと思います。
シンガポール留学を考えていて、他にも留学先でかかるお金について質問がある場合は、気軽にメールやSNSでお尋ねください。私たちができる範囲でお答えします。
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